第三章 †魔術†

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「じゃあ俺も一緒に行っていいか?俺も雷いまいちなんだ」 「私も行きたい!雷は使えないけどキラ君の魔法見てみたいし」  こうして放課後に四人で特訓をすることになった。 ………………… 「此処は?」  クラッドの言葉が高い天井に響く。 「魔術練習場だよ。アリス先生に訊いたら鍵をくれたから」  キラカは顔の横で鍵を振って見せた。 「これだけ広かったら十分だな。耐魔石も貸し出ししてるみたいだし」  練習場は校内にいくつかあり、高さは数倍あるが、広さは普通の教室と大して変わらない。数人で魔術の練習をするためには十分な広さがある。 「さっそく始めようか」  耐魔石を5m程間隔を開けて設置し、その前にシークとクラッドが立つ。そして二人の間の後ろにキラカが立った。 「クラッドのは一回見たから、シークのを一回見せてよ」  三人が見守る中、シークは右手を耐魔石に向けて細い稲妻を放った。 「こんなもんだな。本当はもっと太くて速度のあるものを放ちたいんだが、そうしようとするとコントロール出来なくなって放電してしまうんだ」  シークはキラカに自分の現状を伝える。
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