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キラカは指先を顎に付けて思案する。
「うーん、そうだなぁ」
指輪…。はめたら感覚が掴めるかもしれない。キラカは左手の人差し指にはめてあった指輪をシークに差し出した。
「これ着けてもう一回やってみて」
「指輪?」
「うん。それ僕の魔具なんだけど、多分シークは雷の技術に対して、魔力が多いんだと思うんだ。だからそれで魔力を抑えれば、コントロールしやすくなるし、感覚も掴めると思うよ」
シークはキラカの指輪をまじまじと見る。
「って、キラカ、魔具なんて持ってたのかよ!」
シークの言葉に一瞬ハッとしたキラカだったが、
「母さんに貰ったんだ」
キラカは少し恥ずかしそうに微笑んだ。
シークは指輪を右手の人差し指にはめると、その手を握り締めた。
「魔具って凄いんだな。魔力が、なんて言うか、すっきりした感じだな」
シークは再び耐魔石に向かうと右手を翳し、稲妻を放った。それは先程のものとは比べ物にならない程太く、素早いものだった。
「すげー」
思わずクラッドが言葉を漏らした。
「指輪を外してやってみて」
キラカは淡々と指示を出す。
シークは指輪をキラカに返し、再度耐魔石に稲妻を放つ。すると、指輪を外したにもかかわらず、稲妻は太く、素早かった。
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