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「でも魔具ってめちゃくちゃ高いんじゃなかったか?」
キラカは左頬を掻きながら苦笑いした。
「そうだね。でも高い理由は魔術の高度な精度が必要っていうのもあるけど、それよりも装飾を覚えることがとても大変っていう点なんだ。魔具は一気に仕上げなきゃいけないから、お手本を見ながらなんて出来ないんだよ。僕は幼い頃に魔具を創っている人にお世話になってたから、魔具が身近だったんだ」
キラカはそう言いながら、右手に持っていた指輪をしまった。
「じゃあオレには無理だな」
クラッドは少し残念そうに呟いた。
「ねぇ、このことは内緒にしといてくれる?」
「何か困るのか?」
「だって16歳で魔具造れるって知られたら面倒だし」
するとクラッドはニヤっと口元を歪めた。
「じゃあさ、今はまだ必要ねぇけど必要になったらオレに魔具創ってくれよ!それなら黙っててやる」
キラカは一瞬ポカンとしたが、すぐに首を縦に振った。
「それくらいなら別にいいよ」
「まじ!?よっしゃ!」
クラッドは嬉しそうにガッツポーズをすると、何か思い出したのか、再びキラカに顔を向けた。
「今暇か?」
「ん?暇だよ」
「雷見てくれないか?」
クラッドの真剣な表情を見て、キラカも緩んでいた口元を引き締めた。
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