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銀髪の少年もといキラカは大きな欠伸を一つすると、昨夜遅くまで起きていたのだろうか、また机に突っ伏してしまった。
それから数分もしないうちに教室は生徒でいっぱいになり、騒がしくなっていた。
ガラガラ
カツ、カツ、カツ
スラッとした若い女性が教室へ入って来て教卓の前に立つと、教室は一瞬で静まり返った。
「皆さん、入学式お疲れさまでした。私が一年間このA組の担任を勤めます。アリス・バンジーです。よろしくお願いします。あっ、それから魔術実技の授業も私が担当するので、明日が最初の授業ですね」
静まり返っていたクラスが再びざわめきだした。
なぜなら
「アリス・バンジーって、あのギルドランクSSの!?」
シークは驚きのあまり、椅子から勢いよく立ち上がった。
「ねぇ、SSってそんなにすごいの?」
「キラカっ、おまっ、SSたぞ!?世界で18人。20人いないんだ!こんなところで会えて、尚且つ魔法を習えるなんて!」
ギルドランクは下からF・E・D・C・B・A・S・SS・SSSとなり、Sからはレベルが格段に上がり、取得するには血の滲むような努力と才能が必要なのだ。
シークは瞳を輝かせて力説するが、キラカはあまり興味が無いのか、また欠伸を漏らし、それを左手で覆った。
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