第一章 †魔法学校†

5/19

159人が本棚に入れています
本棚に追加
/206ページ
 銀髪の少年もといキラカは大きな欠伸を一つすると、昨夜遅くまで起きていたのだろうか、また机に突っ伏してしまった。  それから数分もしないうちに教室は生徒でいっぱいになり、騒がしくなっていた。 ガラガラ カツ、カツ、カツ  スラッとした若い女性が教室へ入って来て教卓の前に立つと、教室は一瞬で静まり返った。 「皆さん、入学式お疲れさまでした。私が一年間このA組の担任を勤めます。アリス・バンジーです。よろしくお願いします。あっ、それから魔術実技の授業も私が担当するので、明日が最初の授業ですね」  静まり返っていたクラスが再びざわめきだした。 なぜなら 「アリス・バンジーって、あのギルドランクSSの!?」  シークは驚きのあまり、椅子から勢いよく立ち上がった。 「ねぇ、SSってそんなにすごいの?」 「キラカっ、おまっ、SSたぞ!?世界で18人。20人いないんだ!こんなところで会えて、尚且つ魔法を習えるなんて!」  ギルドランクは下からF・E・D・C・B・A・S・SS・SSSとなり、Sからはレベルが格段に上がり、取得するには血の滲むような努力と才能が必要なのだ。  シークは瞳を輝かせて力説するが、キラカはあまり興味が無いのか、また欠伸を漏らし、それを左手で覆った。
/206ページ

最初のコメントを投稿しよう!

159人が本棚に入れています
本棚に追加