第六章 †秘密の特訓†

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「一遍に二属性なんて普通使えねぇだろ…」  クラッドは驚きと呆れで口が塞がらない。 「そんなこと無いよ。練習すれば出来るようになるし、多分これくらいの同時使用ならシークも出来ると思うよ」  クラッドは唐突に出た名前に眉を寄せた。 「シークも出来んのか!?」 「多分だよ。シークは闇を相当使い込んでるみたいだし」  この時キラカの脳裏にはアズール火山での出来事が鮮明に甦っていた。  彼の闇を受けて即死しないってことは、闇に耐性があるからで。恐らく闇を大分使い込んでるんだろう。 「なんで知ってんだ?」 「何となくだよ」  キラカはからからと笑った。 「でもよ、ダメージ無しで白炎が使えたら大会も余裕だな!」  だがキラカは首を横に振った。 「大会では使わないよ。って言うより使えないんだ」  首を傾げるクラッドに、キラカは訳を話した。 「白炎と光を一緒に使い続けたら、すぐに魔力が無くなっちゃうからね」  クラッドは更に首を傾げた。 「じゃあ使えるようにする意味ねぇだろ」 「意味はあるよ。白炎は他の魔術と相性があまり良くないんだ。ただの炎なら別だけどね。だから一緒に使えるようになれば、大体の二属性混合魔術のコツが掴める。難しい事が出来れば簡単な事も出来るようになるでしょ?」
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