魔法学校

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「ルナ……、だったよな。どうかしたのか?こんなところで顔をしかめて」 カイがその娘の名前をどうして知っているかというと、ルナと呼ばれる少女は、カイと同じクラスで、さらには、カイの後ろの席と言うことで名前を覚えていたのだ。 「あぁ、カイ君。いえ、少し道に迷ったと言うかなんと言うか……。」 恥ずかしいのか白い絹のような頬を桜色に染めて、うつむきながら言ったルナを見て、 「あ~、この学校、敷地広いからなぁ。しょうがないよ。」 この学校は戦闘訓練ができるために、かなり敷地が広く、普通に道に迷うう人もいるくらいなのだ。 少し間を置いてからカイが、 「よかったら、一緒に行く?」 それを聞いて、少し嬉しかったのか、頬を緩めて、可愛らしい笑顔を向けて、 「はい!お願いします。あっ、私の部屋は東塔の450番なんです。カイ君は何番なんですか?」 「ん~?俺は西塔の412番だよ。」 この学校の寮は入り口と階段は男女共同でそこを基準に左右対称に東塔と西塔があり、東塔は女子、西塔は男子がある。部屋の配置なども綺麗に対称である
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