授業

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「飯!!!!」 と、突然立ち上がり大声で叫ぶ者がいた。 もちろんカイである。 そんなカイを見た二人は、二人ともお腹を押さえて笑い始め、カイは「え?なに?なんで?」など、意味不明なことを言い始めたので、二人はさらに笑い、おさまるまで十分も掛かった。 ようやく笑いが止まり、三人で昨日と同じ形に机をくっつけて、昼食を開始したのは授業が終わってから、二十分もたってからだった。 「それにしても、なんで午前の授業はあんなに詰まんないんだよ。」 カイは昼食であるりんごを食べながらそんなことを言った。 「お前、昔っから堅苦しいの苦手だったもんな。」 「そうなんですか」 「あぁ。そういえば二年前、親父の親戚が亡くなったとき、こいつ葬式に出なかったんだよ。いや、出たには出たが、五分で逃げ出してたっけ。」 と昔を思い出しながら言ったいるレストを尻目にカイはひたすらりんごを食べていた。
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