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そこで僕が見た光景は
大好きな大好きな涼介と
僕の親友の裕翔くんが
キスしているところだった…
ガタッ!!
「ちぃ…っ!!」
あ…、やっちゃった。
見なかったことにしようと
思ってたのに
近くにあった段差に躓いて
音、出しちゃった。
「ど、…して?」
目に涙を溜めながら2人に
聞いた。
「ちぃ…ごめんっ
これは!!」
必死に何かを考えている裕翔くん
いいよ、今更言い訳なんて。
「折角…裕翔と楽しんでたのに」
耳を疑った
君の恋人は僕だよね?
「僕、恋人でしょ?
なんで…そんなこと…
僕のこともう嫌いに
なっちゃったの…?」
「あー…もう好きじゃ
ないかも
なんか、飽きちゃった。」
飽きちゃった…って…
告白してきたのは涼介なのに
僕、涼介の気分損ねるようなこと
何かしたかな?
でもそんな冷たい言葉を
言われても
「僕は…まだ好きだよ。」
涙が溢れ出した。
こんなに泣いてる姿を
見られたくなくて僕は
屋上から逃げた。
走りながら階段を降りていく
どんどん溢れてくる涙に
視界が霞む
最後の1階、
その時だった――
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