プロローグ~負の怨念~

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――――とある島 魔導師とは、『魔法』を使う者のことである。 世界中の魔導師は、『魔法』を使うための『魔力』を生まれつき持っている。 (………『魔力』、か) 人によって『魔力』にはもちろん違いがある。 違いというのは『魔力』の量である。 『魔力』を貯めるための器によって『魔力』の量が変わる。 器が小さければ『魔力』の最大値は少なく、大きければ『魔力』の最大値は多い。 器は成長に合わせて大きくなり、また『努力』することでも大きくなる。 『努力』………なんて都合の良い言葉だろうか。 『努力』したって大半の奴は報われない。 その『努力』を無にする才能ある者が存在するからだ。 あいつみたいに勉強ができれば。 あいつみたいに凄い魔導師になれれば。 あいつみたいに―――― 何度そう思ったことだろう。  
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