Exceed God For Alive-神をも越えるデスゲーム-

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 俺は今年の春から桜坂高校三年になる。現在の成績は中の下といったところ。この時期になると皆が持つ、いわゆる将来の夢や目標といったものは無い。毎日楽しく生きていられればそれでいい。今日も、そんなこんなでいつも通りに駅から学校への道を歩いていた。いつも通りの交差点前の広場。ここにはたくさんの人集りが出来る。通勤者や学生…etc。そのせいか、この広場には大きなショッピングモールなどもある。俺は人ごみをかき分けて信号を渡り始めた。 「…ん?」 俺の目の前には、大きな人集りが出来ていた。ここではそんな事はよくあることなのだが、少し状況がおかしかった。皆がみな空を見上げてざわついている。 「今日なんかイベントでもあったっけ?」 だが、この街ではほとんどイベントのようなものは開催されることはない。だから俺は、自分の言った言葉にそれはないと思った。 人集りの中をかき分けて、皆が見上げる場所を俺も見上げる。 「……!?」 そこには、青空を濃い青の薄いフィルムのようなものが覆っていた。 「な…なんだよ…これ…」 周りではどんどん見物人が増え、それに伴って囁き声も大きくなっていく。 「いったい…何が…」 俺も何がなんだか分からなくなってきた。 そんな中、大きな声が頭に直接響くかのように聞こえた。 「おはよう、諸君」
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