Exceed God For Alive-神をも越えるデスゲーム-

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「ぎゃあっ!!なんだコイツ!!」 モンスターは動けない俺を一目見て、砲号した。どうやら大変ご立腹のようだ。 さぁどうしよう。 手持ちにはポーションが2本。しかし痺れ毒の所為で右手しか動かせない。 他には蜂の針が3本。なんか妙に光っているが、右手しか動かせない状況で勝てるはずがない。それに、もし動けても、この大きさの武器では満足にダメージを与えられないだろう。 「グルァッ」 モンスターが水流光線を放つ。 それは少々狙いを外して俺の肩口を軽く抉った。 「ぐぅっ!…く…っそ」 防具と呼べる物を装備していない所為か、軽く掠っただけでHPが半分程度削られた。急いでポーションで回復-しようとしたところで、俺はポーションのビンの色が先程までのものと違うことに気が付いた。 …青い…。 確か、さっきまでのは緑だったはずだ。そういえば、これを落とした蜂には羽に模様があった…。 「アイツはリーダーだったのか!」 それなら、このポーションは解毒薬の可能性がある。もしそうなら、この状況を打開出来るかもしれない。 もう感覚のない右手でビンを空にする。 ちょうどその頃、モンスターは水流光線の発射体勢に入っていた。 …HPは…増えてない。つまり、今俺の飲んだポーションは解毒薬で間違いない。 「…よしっ」 完全に痺れから回復した俺は慌ててその場から離れた。 「グルァッ」 水流光線が、さっきまで俺の頭のあった場所を大きく穿つ。 「何か…何か武器は…」 俺は必死に武器を探す。 「グルァッ」 3発目の光線。 それは俺の目の前を横切り、地面に大穴を開ける。 ふとその光線を辿ってモンスターの頭上を見る。 そこには黒い文字で “オーシャルカ” と表示されていた。
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