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レジ前には
簡易的な檻があって、子犬がその中にいた。
スゲーメジャーな犬。
柴犬という種類の犬らしい。
･･････俺はあまり犬に詳しくない。
にしてもこの犬･･････
「･･････かわいいな」
俺は犬に嫌われるだけで嫌いじゃない。
俺は吠えられるのを覚悟で檻に近づいた。
しかし子犬は俺に吠えなかった。
人生始めてだ。
動物に嫌われなかったのは。
調子に乗った俺は指を檻の中に入れた。
すると子犬は
ゆっくりと俺に近づいて、
俺の指を舐め始めた。
･･････やべ、クセになりそう。
「よかったら抱いてみます？」
ずっと指を舐めさせていたら
女の店員に声をかけられた。
「えっ、いいんですか？」
「はい、どうぞ」
俺の質問に店員は笑顔でそう答えて、子犬を抱き抱え俺の方に差し出した。
「抱き抱えるように持って下さい」
俺は両腕で子犬を受け取った。
小さな命。
抱き抱えた子犬は温かく、
腕にはその命の重みを感じた。
子犬は俺の腕の中で眠たそうにしていた。
俺が片手で優しく頭を撫でてやると、
子犬はそのまま俺の腕の中で眠りについた。
････････････かわいすぎる。
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