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「ん、瑠奈。手に入れた」
俺は瑠奈にチケットを手渡した。
瑠奈は驚いた表情をしていた。
「よく手に入ったね?」
「親切な人が譲ってくれた」
「・・・・・・かわいそうに」
おい待て、
確かに騙しはしたが、
結構友好的にいただいたぜ?
やだな~そういう決めつけ。
・・・・・・普段の行いのせいですね?その辺はわかってます。
《14時30分開始の『記憶の中で生きる』をご覧になられるお客さま~入場お願いします》
「まぁいい、行くぞ瑠奈」
「あっ待ってよ~」
ん?今、売店すいてるな。
・・・・・・・・・まぁたまには・・・・・・
「すみませ~ん。コーラとポップコーンのLサイズ2つずつくださ~い!」
「は~い!」
しばらくしたら
ポップコーンとコーラが用意された。
「1200円になります」
俺はお金を払って、瑠奈の所に戻った。
「ん」
どうやって渡せばいいかわかんねぇ・・・・・・
とりあえず押しつけるように渡した。
「あ・・・・・・ありがと・・・・・・」
あっ、瑠奈うれしそ~よかった~
・・・・・・首吊れるロープ探そ。
「あっ!お金払う!」
「いいって、奢られとけ」
目が合わせられねぇ・・・・・・
・・・・・・やっぱ苦手だわコイツ。
「でも映画代も払ってないし・・・・・・」
「いいから黙って着いてこい」
俺は瑠奈に背を向けて歩き始めた。
・・・・・・俺はなぜこんなのなんだろ?
「・・・・・・なんでそうやって時々優しいの?
・・・・・・・・・・・・ずるいよ・・・・・・・・・・・・」
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