2380人が本棚に入れています
本棚に追加
「叫べ!瑠奈!」
俺は自分の出せる一番大きな声で叫んだ。
人生でこれだけ大きな声を出した事があっただろうか?
・・・・・・・・・・・・普通にあるな。
「えっ?」
俺の言った事を聞き返す瑠奈。
・・・・・・時間がねぇのに!
「悲鳴をあげろ!」
「・・・・・・うん!わかった!」
そういうと瑠奈は大きく息を吸い込んだ。
ドラクエなら次の技の威力があがる。
・・・・・・って!それはどうでもいい!
「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
・・・・・・スゲーデケェ声・・・・・・
瑠奈の叫び声は夜の町に大きく響いた。
『ザザッ・・・・・・なんだ!?今の声!?』
よし!気づいた!
兄貴なら必ずすぐに駆けつける!
でも見つかったらややこしいから
絶対に見つかる訳にはいかねぇ!
「今のうちに逃げるぞ!瑠奈!」
俺は瑠奈の腕を掴んだ。
「その手を離せ!」
・・・・・・うっわ~~~~
スゲーめんどくさそうな予感・・・・・・
その声のした方を見ると、地面に二人の男のシルエットが映っていた。
・・・・・・間違えなくめんどくせぇなこれ。
最初のコメントを投稿しよう!