2380人が本棚に入れています
本棚に追加
『おい!早くしろ!』
「・・・・・・なんだ?」
「たぶんクレーマーだろ。俺たちがよく行くファミレスでもたまにいるだろ?・・・・・・真琴が黙らせてるけど」
チッ、クレーマーか。
一番嫌いな人種だ。
自分の事、一番偉いと思ってやがる。
「しょうがない。俺が片付けてくる」
俺はクレーマーの方に向かった。
「えっ!お前は止めといた方が!・・・・・・!」
残念ながら耳には届かなかった。
・
・
・
「すみません。お客様。どうなされましたか?」
猿みたいにキャーキャー騒いでいたのは、初老のジジイだった。
・・・・・・一緒にしたら猿に悪いな。謝っとこ。
「料理が出てくるのが遅い!」
「それはすみません。急いで作らせます」
そのくらい待てよ。
態度でかいくせに器は小せぇな。
「だいたいこの店は・・・・・・」
それからも店のうんぬんだとか、なぜか今時の若者はだとかもう話が長い長い。
全部適当に「はい」と言っといたけど。
・
・
・
もう料理も届いた。
なのにまだクレーム続いてやがる。
いい加減にしろよクソジジイ。
「お前聞いてないだろ!」
「はい」
・・・・・・あっ、しまった。
相手もうキレるキレる。
「だいたい今時の若者は・・・・・・」
その話はさっき聞いたよ。
大体、その若者を育てたのアンタらだぞ?
・・・・・・自分の事を棚にあげるのは俺だけの専売特許だと主張したいね。
・
・
・
「お前!わかって・・・・・・」
にしても長いな・・・・・・殺意沸いてきた。
そこにあるフォークで
手の甲でもぶっ刺せたら、
どれだけ気持ちいいだろうか?
《ガン!》
「!!!?」
スゲー気持ちいいわ。
最初のコメントを投稿しよう!