旅は道連れっていうよな?な?悟郎くん?

8/24
前へ
/535ページ
次へ
  『おい!早くしろ!』 「・・・・・・なんだ?」 「たぶんクレーマーだろ。俺たちがよく行くファミレスでもたまにいるだろ?・・・・・・真琴が黙らせてるけど」 チッ、クレーマーか。 一番嫌いな人種だ。 自分の事、一番偉いと思ってやがる。 「しょうがない。俺が片付けてくる」 俺はクレーマーの方に向かった。 「えっ!お前は止めといた方が!・・・・・・!」 残念ながら耳には届かなかった。 ・ ・ ・ 「すみません。お客様。どうなされましたか?」 猿みたいにキャーキャー騒いでいたのは、初老のジジイだった。 ・・・・・・一緒にしたら猿に悪いな。謝っとこ。 「料理が出てくるのが遅い!」 「それはすみません。急いで作らせます」 そのくらい待てよ。 態度でかいくせに器は小せぇな。 「だいたいこの店は・・・・・・」 それからも店のうんぬんだとか、なぜか今時の若者はだとかもう話が長い長い。 全部適当に「はい」と言っといたけど。 ・ ・ ・ もう料理も届いた。 なのにまだクレーム続いてやがる。 いい加減にしろよクソジジイ。 「お前聞いてないだろ!」 「はい」 ・・・・・・あっ、しまった。 相手もうキレるキレる。 「だいたい今時の若者は・・・・・・」 その話はさっき聞いたよ。 大体、その若者を育てたのアンタらだぞ? ・・・・・・自分の事を棚にあげるのは俺だけの専売特許だと主張したいね。 ・ ・ ・ 「お前!わかって・・・・・・」 にしても長いな・・・・・・殺意沸いてきた。 そこにあるフォークで 手の甲でもぶっ刺せたら、 どれだけ気持ちいいだろうか? 《ガン!》 「!!!?」 スゲー気持ちいいわ。  
/535ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2380人が本棚に入れています
本棚に追加