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後日・・・・・・
「風邪治ってよかったな兄貴」
「いやいや、真琴のお陰だよ」
「そんな事はない」
「あるだろ。水枕作ってくれたり、お粥作ってくれたり、自転車ふたり乗りで病院連れていってくれたり、汗拭きに来てくれたり、濡れた冷たいタオルを定期的に持って来てくれたり、果物切って食わせてくれたり、布団のシーツ変えに来てくれたり、寝るまで側にいてくれたり・・・・・・」
「やったかもしれないけど、
学校では絶対に言うなよ?」
「お前、ホント恥ずかしがり屋だな」
「うるさい」
・
・
・
俺たちは久しぶりに一緒に登校した。
そして久しぶりに教室で男の幼なじみ全員揃っての会話をした。
認めたくないけど、
やっぱり兄貴はいた方がいい。
「・・・・・・なぁ?なんでこんなにクラスに活気がないんだ?」
兄貴が疑問に思うのも仕方がない。
教室はもう全員が登校しているのに誰も一切喋っていない。
ただみんな座っているだけだ。
あっ、ラバーズ共は兄貴の見舞いに来て、べたべたしてたら見事に風邪がうつった。
過ごしやすい事この上ないです。
ざまぁみろ!ヤッホォォォ!パフパフ!
・・・・・・キャラが違う。
「さぁ?夏バテじゃない?」
悟郎からくる「お前よく言えるな」の視線は軽くスルー。
悟郎に優し~く微笑んだら悟郎は顔を真っ青にしてそっぽを向いた。
顔を青くするなよ・・・・・・
・・・・・・赤くされても困るけど。
「ふ~ん。そうか」
普通に納得した兄貴。
本気で将来騙されないか心配です。
・・・・・・切実に。
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