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ネズミ取りから数日経った。
兄貴の手も回復し、毎日見せつけられていた「あ~ん」が見られなくなったのはよろしい。
今日は久しぶりに兄貴、悟郎(守備範囲は、ゆりかごから墓場まで)、俺の男3人だけで昼飯を食べる事になった。
ラバーズを軽く撒いて、今はファミレスでメニュー決め中。
「兄貴~このハンバーグ食おうぜ。
一個1800円。悟郎の奢りだしな」
「よし!じゃあこれにするか!」
「ちょっと待てコラ!なんで俺が奢る事になってんだよ!?」
「「そこに悟郎がいるから」」
おぉ・・・・・・なんというシンクロ。
流石は兄弟だ。
・・・・・・いや、悟郎がゴミ過ぎるからこその共通認識か。
「凄いシンクロだなおい!あと山みたいにいうな!」
「お前と同等に並べられた山に謝れ」
「優樹!?酷くない!?」
兄貴も言うね~
まぁ悟郎(ストー・・・・・・好きな人を一途に追ってる漢)だし。
「よしわかった。ならじゃんけんで決めよう。負けた奴が奢りな」
「真琴に賛成。多数決で決定」
「拒否権は!?う~これは勝たないととんでもない事になるぞ・・・・・・」
「ちなみにグーを出さなかったら、お前が隠してるエロ本+AVをお前の家族に配布する」
「鬼か!?」
「さい~しょ~はグー、」
「もう始まろうとしてる!?」
「「じゃ~んけんポン!」」
「うわっ!」
俺たちの「ポン!」と言う言葉と同時に、悟郎も慌て手を出した。
当然ながら俺たちはパー、悟郎はグー。
「はい、悟郎の奢り。兄貴、店員呼んで」
「おう。すみませ~ん!注文お願いしたいんですけど~!」
兄貴がそう言うと「は~い!」と言う声が返ってきた。
さて、お袋と親父がお勧めしていたこのハンバーグ。じっくり味わわせてもらうとしよう。
「・・・・・・」
ちなみに悟郎(失恋32回)は燃えつきて灰になっていた。
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