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「フフッ・・・・・・その笑顔・・・・・・」
兄貴は俺の顔を見て軽く笑った。
人の顔見て笑いやがって・・・・・・
・・・・・・病人じゃなかったらジャーマンスープレックスぶちこんでたぞ?
「笑顔?」
つーか笑った記憶がない。
すると兄貴は諭すように微笑んだ。
「真琴ってさ、家族とか友達の前ではスゲーいい笑顔するんだぜ?
それを見ててさ、子どもの時に俺の後ろをいつも着いてきた純粋な真琴を思い出してな。あぁ・・・・・・やっぱり真琴だな~って」
笑ってた?
そんなつもりなかった・・・・・・
「なぁ?兄貴?」
「ん?なんだ?」
「今の俺ってどうかな?」
「はぁ?」
「『ちょっと』歪んでるじゃん?」
「『かなり』な?」
「兄貴にとって・・・・・・どう?」
「別に?一番お互いの事がわかってる大切な家族。昔からずっと変わらないけど?」
「・・・・・・そっか」
「な~に嬉しそうにしてんだよ?」
「してねーし」
「あのな?真琴って昔から・・・・・・」
「そういう兄貴は・・・・・・」
それから久しぶりに兄弟で昔話をした。
たまにはこういう
平和な日もいいかもな・・・・・・
な~んて、
40人近く病院送りにした日に思ったとさ。
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