金持ちの凄い所は「今」でなく、今に至るまでの「過程」

4/27

2380人が本棚に入れています
本棚に追加
/535ページ
  「放して!」 「黙れってんだろうが!」 いや!こんな事してる場合じゃねぇ! エリナは手で口を覆われて体を持上げられて、今にも誘拐されようとしていた。 「くそ!間に合え!」 俺はエリナの方に走り出した。 エリナは・・・・・・ 「放せって言ってるでしょ!」 「ぐっ!」 誘拐犯のみぞおちに肘打ちを入れ・・・・・・・・・ってえぇ!? しかし俺が驚いている間にも更にエリナの連撃は続き、まずは腹を押さえて踞る誘拐犯の顔面を蹴り上げ、更に右ストレートをブチ込んだ。 そして倒れた誘拐犯を思いっきり踏みつけて意識を奪った。 「ふん、社会のゴミのくせに粋がらないで欲しいものです」 そして決め台詞! 俺は動く事も出来ずにそこに立ち竦んだ。 とりあえず一言、恐ぇ~・・・・・・・・・ 「・・・・・・ん?あっ!優樹さん!」 そんな俺に気付いたエリナ。 だがどう対応すればいいかわからない! 「お、おう・・・・・・大変だったな・・・・・・?」 とりあえず無難な挨拶をしてみた。 「ひょっとして助けてくれようとしてましたか?」 「えっ?・・・・・・うん。まぁ・・・・・・」 全く必要無かったけど・・・・・・ 「本当ですか!?ありがとうございます!なにかお礼を・・・・・・」 「いや、俺は何もしてないし・・・・・・」 敬尊じゃなくて本当に。 俺はただ悟郎を蹴り飛ばしただけ・・・・・・ ある意味助けたか? 「そんな事ないです! 優樹さんのお陰で助かりました! 是非ともお礼を・・・・・・」 いや、そんな事あるんですって! 「いやいやいや!本当に何もしてませんから!」 「そんなの関係ありません!是非お礼を!」 「バカな!?このやり取りの根本を否定されただと!?」 俺はどうすればいいんだ!? 真琴~!助けてくれ~! ……いや、これは人選ミス?
/535ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2380人が本棚に入れています
本棚に追加