一夫多妻制は男の夢だけど実際になったらモテない男は一生独身

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  ちなみにさっき俺に話しかけてきたのは 俺たち兄弟の友達とは思いたくない友達、 存在自体が俺たち兄弟の黒歴史。 伊東 悟郎(イトウ ゴロウ)という男だ。 「なんか酷い事考えてない?」 バカのくせに案外鋭い。 「気にするなルパン三世アニメ第3期。 それより兄貴をぶん殴りたいのか?」 「何故にルパンの黒歴史で呼ばれたのかはこの際置いておいて・・・・・・あれが憎くないのか?」 悟郎がそう言って指を差した先にはヒロインたちとまたイチャイチャイチャイチャ。人目をはばからずラブラブラブラブする我が兄上。 しかし俺としてはそれよりも兄貴の前の俺の机の上に座ってやがるラバーズの方が気になる気もする。 ……いや、これは明確な殺意だ。 「手伝うぜ伊東!」 「そうだアイツに神の裁きを!」 「一発ぶん殴らないと気がすまねえ!」 「殺害せよ!」 「KILL!KILL!KILL!」 続々と集まる兄貴キラーズ(非モt・・・・・・独り自分の道を進む勇者、キモオt・・・・・・修羅の道を歩く者、まぁあとはヒロインを本気で好きな奴らなど・・・・・・etc) みんな目がいい感じに血走っている。 刺したら血しぶきでもあげるのだろうか? それは見てみたいものだ。 ……切実に。 「よしテメェら!優樹を叩き潰すぞ!!」 「「「オオォォォォ!!」」」 流石は変態王子(悟郎)無駄に人々(男)を惹き付ける能力がある。 数にして20人近くが武器(ホウキ、バットなど)を取って兄貴の方に向かおうとする。 「やめろ。止まれ」 でも俺は彼らを制止した。 「なんだよ真琴、お前も敵なのか!?」 悟郎が俺を睨み付けながら言った。 同じようにキラーズの連中も俺を睨み付け 俺もそれを睨み返す。俺たちの間に一触即発の空気が漂いはじめる。 だけど俺はこいつらを止めなくてはならない。それが主人公の弟、脇役たる俺の役目。 全力でサポートするのが脇役たる人間の役目なのだ。 「殴るなよ。殺しちまえ」 そんな武器で戦うなんてとんでもない! 俺は私物のナイフ、警棒、釘などを机の上にばらまいてやる。 ……銃刀法違反?知らなかったー 「「「ありがとう!これで仕事がスムーズに片付くよ!」」」 キラーズはこれ以上ない笑顔で武器を取って兄貴の方に走って行った。 『なんだお前ら!?いや!それは冗談にならないから!ぎゃぁぁぁあああ!!』 俺は心地よいBGMを聞きながら、 スタイリッシュに購買パンをいただいた。
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