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「なぁ真琴。あのイケメンぶん殴ったら、ブサイクになってくれないかな」
兄貴の変化に慣れたラバーズが、兄貴の回りに集まってキャーキャーいい始めたのを見て、悟郎が呟いた。
「残念だけど兄貴は殴られても絵になる」
「不公平だよな・・・・・・イケメンって・・・・・・」
「お前と同じ意見なのは癪だけど同感」
兄貴を見てると整形を考えてしまうこの頃
・・・・・・割かし本気だったりする。
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しばらく悟郎と愚痴り合っていたら家の前にタクシーが止まった。
「ごめんなさい!用意してたら遅くなっちゃって!」
そう言ってタクシーから出てきたのは我らが生徒会長の留奈殿。
タクシーから出た瑠奈の姿を見たこの場にいた全員が凍りついた。
瑠奈はパーティー用のドレスを着ていた。
その姿は形容し難いほど美しく、体の回りにオーラが見えるような気さえした。
高木さんはその美しさに驚き、
伊集院さんは呼んだことを後悔したかのような表情になり、
結城さんはその場で震え上がり、
坂田さんは「わ、私だって!」と奮起し、
内村さんは「そ、そんな・・・・・・」と、余りの力に絶望し、
悟郎はその場で鼻血を出して気絶した。
兄貴ですら見とれてた。
・・・・・・あれが本物の覇気というやつか!?
・・・・・・我ながら面白くない。
・・・・・・軽く死にたくなった。
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