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「おっさ~ん」
「「「おっさん!?」」」
えっ!?
なんでいきなり「おっさん」なの!?
しかし静香は気にする様子もなく、
悟郎の方を振り向かず親指で指差し、
「あのエモい男マジキモいんですけど~、あれって優樹のツレだよね?」
「あ、あぁ・・・・・・」
エモいの意味はわからないけど、
とりあえず悟郎はツレで合ってるから
そう返事しておく・・・・・・
「アイツ、チョーBMじゃん?チョーMMだからさ、アイツにヤキ入れてよ?」
ビーエム!?エムエム!?
・・・・・・MMか!?アイツは確かにMだからそれで合ってるはず・・・・・・
「優樹の回りってそんなのばっかだよねー、弟の真琴?アイツはAKYでチョーSWじゃん?アイツもチョーMMって感じじゃない?」
真琴がM!?
ドSの象徴のあいつが!?
「WHで、優樹?今日、マクらない?」
WHって何!?どこ!?
意味がわからない・・・・・・
「いや・・・・・・」
「はぁ!?なんで!?こっちYMだったのに断るとかマジホワイトキックなんですけど!?優樹~、まじKBだって~、行こうよ~」
さっぱり意味がわからない。
でも1つだけわかる事がある・・・・・・
静香が・・・・・・
俺の癒し系が・・・・・・
俺の妹みたいな存在が・・・・・・
「妹がグレたぁぁぁ!うわぁぁぁぁああ!」
俺は悲しみに身を任せ、教室を出ていき、ひたすら走り出した。
静香から呼び止められようと、
美咲達から呼び止められようと、
先生から呼び止められようと、
どうでもよかった。
ただ走りたかった。
走りながら溢れる涙を乾かそうとしていた。
俺はひたすら走り続けた。
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