お前に負けるなんてありえねぇ!

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  《・・・・・・・・・・・・!》 なんだ? 下から声が聞こえたぞ? ・・・・・・・・・・・・ネタの予感。 俺は素早く・・・・・・でも静かに、 物音をたてないように下の階に向かった。 ・・・・・・さっきからやってる事が泥棒と酷似している点は気にしないで欲しい。 ・ ・ ・ 「ったくそんなクズをこの家に連れてくるなんて・・・・・・」 話の内容はさっぱりわからないが、 とりあえずクズ呼ばわりされたのは しっかりわかった。 どうもリビングで 言い合いしているみたいだったので、 侵入して台所に隠れて様子を見ています。 どうやら瑠奈とその父親が言い争いしているようだ。 ・・・・・・俺に関して。 「ま、真琴はクズなんかじゃないです!」 ・・・・・・瑠奈? ・・・・・・泣いてるのか? 「ふん、勉強は一人でするものだ。 それを他人の力を借りようなんぞクズとしか言いようがないな」 ・・・・・・なんも言えねえ・・・・・・ でもやめろ・・・・・・ ・・・・・・これ以上瑠奈を傷つけるな。 「や、やめて・・・・・・ま、真琴は・・・・・・わ、私の・・・・・・は、初めての・・・・・・」 ・・・・・・・・・・・・瑠奈・・・・・・・・・・・・ 「ふん、最近勉強以外に現(うつつ)を抜かすようになったと思ったら、そいつが原因か。 ・・・・・・・・・・・・そんなのだから前回のテストで一教科とはいえ98点なんて点を取るんだ」 ごめん、 それってそれ以外全部100点て事だよね? それでこの怒られようって・・・・・・ ・・・・・・平均70の俺は切腹させられそうだ。 「うっ、うっ・・・・・・・・・」 ・・・・・・・・・・・・やめてくれ・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・瑠奈・・・・・・泣かないでくれ・・・・・・ 「ったく。お前は俺の弁護士事務所を継ぐ人間なんだ。ガッカリさせるな」 そう言って 瑠奈の父親は部屋から出ていった。 しばらくして扉の閉まる大きな音がした。 瑠奈の父親が家から出たのだろう。 部屋には隠れてる俺と泣いてる瑠奈だけが取り残された。  
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