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「さて、なんか言うことあるよな?」
「「ない」」
「謝れよ!?」
意識の戻った俺が見た物は地獄のような光景だった。
俺が高い金出して買ったフィギュア達は、ほとんどがバラバラになって床に転がっており、再起不能のものもある。
さようなら・・・・・・
ありがとう・・・・・・
あれ?涙が止まんねぇ・・・・・・
それだけでなく、
俺が表紙を傷つけないように、そして表紙の上部が折り曲がらないように、
読む時は表紙を外して、店で貰ったブックカバーをつけて読むくらい丁重に扱っていたライトノベル達が床にぐちゃぐちゃにぶちまけられ、本自体が折り曲がったり、破れたりしている。
あれ?涙から血の味が・・・・・・
しかもコイツら、俺が目覚めた時、仲良くゲームやってやがった・・・・・・
・・・・・・俺のラノベを椅子代わりにして。
「とりあえず謝れ!チキショー!」
チキショー!
どうせコイツら反省なんて・・・・・・
「・・・・・・正直悪かったと思ってる。
・・・・・・ホントごめんな?」
「・・・・・・悪かった。・・・・・・弁償する」
・・・・・・・・・・・・・・・
ふたりが下を向いて言った。
普通に反省はしているみたいだ・・・・・・
・・・・・・・・・・・・ったく!
《みんなー!ご飯できたわよー!》
空気の読めない母さんの声が響いた。
・・・・・・いや、逆に読めてんのかな?
「もういいよ。早く飯食いに行こうぜ?」
「・・・・・・いいのか?」
「いいって!行こうぜ!」
ぶっちゃけラノベよりコイツらの方が好きだからな・・・・・・
悪かったみんな・・・・・・
俺の勝手な都合で仇が取れなかった・・・・・・
「・・・・・・・・・・・・コイツのこういう所が好きなのかも知れないな?」
「ふっ・・・・・・・・・・・・かもな?」
「なんか言った?」
「「別に~」」
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