崩壊した自分のキャラを取り戻してやる!・・・・・・悟郎の家で!

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  「それじゃあ何も解決しない」 真琴は俺たちに背を向けているから表情はわからないけど、言葉は悲しみを帯びている気がした。 「それじゃあ兄貴がひたすら苦しいだけだ。それは許さない。 ・・・・・・それに兄貴は『あの全員が好きだ』 って言ったけど、それは間違ってる。 本当に人を好きになったら そいつの事しか見えなくなるもんだ。 兄貴の『好き』は 友達の『好き』を履き違えてるだけだ。 それに一夫他妻制が認められてない この国で生きていくためには、 誰か一人を必ず選ばなきゃならない。 だから兄貴は誰か一人を、 本気で好きにならない。 そしてそいつ以外の女を 切り捨てなければならない。 じゃないと その兄貴に好意を寄せた女も報われない。 ・・・・・・フる時は確かに辛いかもしれない。 でもいつかその痛みも消えて、 笑える時が必ず来る。 だから・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・逃げるな兄貴。 ・・・・・・・・・・・・絶対に幸せになれ・・・・・・」 ・・・・・・・・・・・・真琴・・・・・・・・・・・・ 「・・・・・・と、例え話をめちゃめちゃシリアスな話にしてみたり?」 と、真琴。 「なんだよ!不覚にもスゲー感動しちまっただろうが!」 優樹は涙目を通り越して、 もはや目が涙みたいになっている。 ・・・・・・自分で言ってて意味がわからん。 「騙される方が悪い」 「テメー!」 ギャーギャーギャーギャー騒ぎ始める 全てが全然違う双子のふたり。 自分を犠牲にしてでも 大切な人の幸せを願う兄と、 かなりネジ曲がってるけど、 時々優しいドSな弟。 こんなふたりだから・・・・・・ 俺は大好きなんだ・・・・・・ 俺は今までに無いくらい 穏やかな気持ちで眠りに入った。  
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