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「優樹、明日一緒に映画見に行かないか?チケットが二枚手に入ったんだ」
学校での昼休み、
元生徒会長が兄貴を口説き落とそうとしていた。
・・・・・・どうも、真琴です。
今は瑠奈と悟郎と一緒に昼飯食ってます。
瑠奈のお陰で兄貴と同じ位の嫉妬の視線を浴び続けています。
いつ襲われるかわからないこの感じに、
私は毒されてMになってしまいそうです。
・・・・・・前こんなのやったよね?
・・・・・・話がそれた。
話をそらすのは俺の専売特許です。
・・・・・・セミがカメムシの仲間だという豆知識と同じくらいどうでもいい。
よし、話を戻そう。
元生徒会長が兄貴をデートに誘った。
まぁ、元生徒会長の言った事にラバーズ達が反応しないわけも無い。全員が、なんとか兄貴に行かせまいと策略を練り始めた。
「おっ!いいね!行こ行こ!」
しかし兄貴はラバーズ達が何か言う前に速攻承諾してしまった。
「俺、CM見てて見てみたいって思った映画があるんだ。それが見たい!」
そう言う兄貴。
でもラバーズ共が簡単に承諾する訳もなく・・・・・・
「「「優樹死ねぇぇぇぇぇぇぇ!!」」」
しかし何か言う前にキラーズ登場。
木槌やらナイフやらくさり鎌を持って兄貴に襲いかかった。
・・・・・・武器の提供者?
・・・・・・もちろん俺だけど?
・・・・・・卑怯?
武器を持って、
集団で戦うキラーズは卑怯か?
集団で巨大な敵に
立ち向かうのの何が悪い?
勇者だって魔王を袋叩きにしてるじゃん?
要は勝てば正義だ、勝てば。
・・・・・・最低という意見は受け付けない。
「危ねー!」と木槌を避けた兄貴は
キラーズ達を踏み台に教室の入口に移動。
そのまま廊下に出て、走って逃げ去った。
「「「逃がすかぁぁぁぁぁぁ!!」」」
それを凄まじいスピードで追うキラーズ。
あっという間に教室は静寂を取り戻した。
クラスのみんなも慣れたものだ。
こんだけ五月蝿かったのに、全然誰もなにも気にしていない。
・・・・・・とりあえずラバーズが空気だった。
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