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「ねぇ、平沢さん……」
「は、はい……」
僕は小さく深呼吸する。
秋風が僕の火照った体を冷やしていく。
屋上で告白なんて……まるでマンガだな。
そういえば出会い方もマンガみたいだったなぁ……
そんな事を思うと本当に運命のように感じる。
けど、この『運命』は僕にとってだけの運命かもしれない。
そう思ったがこれ以上考えでも仕方ないので、考える事をやめた。
屋上は本当に静かだ。
あまりの静けさに僕の心臓の音が平沢さんに聞こえてしまいそうだ。
いや、でもそれもいいかもしれない。
それで気持ちが伝わるなら。
でもやっぱり……言葉にしないとな。
僕はゆっくりと平沢さんに話し掛けた。
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