ルシファーの妄想

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「ルシファーとかみっちは、俺にかけがえのない家族をくれた。 全てを懸けて護るべき友人をくれた。 俺は二人にどれだけ感謝しても足りない!」 私の翼の中、見つめ合う二人。 「そうか。私もコウに会えた事は感謝している。 ・・・ありがとう。」 私は我慢できず、コウの唇を私のそれで塞ぐ。 コウが地上に居づらくなれば、天界で暮らせば良い。 そして、私と二人で暮らせば・・・ 「ただいま!」 かみっちの補佐から帰る私。 「ルシファー、お帰り。丁度ご飯が出来たよ。」 エプロン姿で出迎えるコウ。 「疲れた・・・ご飯もいいけど、コウが欲しい。」 抱き締めて、唇を吸う。 唇を離すと、透明な糸が二人の唇を繋ぎ、切れた。 「ルシファーはせっかちだな。ここは玄関だぞ?」 顔を真っ赤にして照れるコウ。 「場所を考えさせないコウが悪い。」 コウは私を抱き上げるとリビングに連れていく。 「続きは御飯の後でな。」 いわゆる「お姫様だっこ」をされているため、微笑むコウの顔が近い。 「ルシファー、顔が真っ赤だよ?」 至近距離でコウの顔を見ていたら、絶対に赤くなるわよ!
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