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世界は歪な形で回っていると思う事がある。
ごくごく平凡に生きていた私こと入谷伽羅、16歳。
このままありふれた日常を過ごして、一生を終えると思っていた。
だけど世界は歪に回っているせいで、私の人生も歪んでしまった。
空腹の狐を助けた事がきっかけとなり、私の世界はファンタジーに満ち溢れた。
それは本の中でしか描かれていない、幻の生き物。
妖怪。
私の助けた狐は妖怪で、勝手に私と契約をした。
後日、私を古くから守っている狐と判明。
この時点で、私は同じ学校の先輩が鬼と知っていた。
あれよあれよという間に人間の世界から妖怪の世界へ引き込まれた私は、挙句、自分も人ならざる力を身につけた。
戦うヒロイン誕生。
物凄く聞こえは良いけど、平凡に平凡を書いたような私ではヒロインは務まらない。
もっとこう……美人でナイスプロポーションの人がやれば良いと思う。
ああ、そうそう。
余談ですが、私、モテ期に入りました。
妖怪のみですが。
そりゃもう、モテまくりです。
告白も何回もされました。
しかも全員が全員美形なので『人間だったら即OKなのにっ』と思う事が多々ありました。
私はどんなに人外な事をするようになっても『人間』と主張し続けます。
当然、付き合う人は人間が理想。
どんなに熱烈な告白を受けても、私はうんとは言わない。
……正直な話、家族と同じ感覚なんだよね。
そんなこんなで。
私は今日も平和と戦闘を繰り返しながら、妖怪と一緒に生きています。
本日も晴天也。
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