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高校2年の夏。
家に帰ると、私の兄とその友達がキスをしていました。
「ん……おかえり、妃未」
重ねていた唇を離した私の兄は、固まる私にいつも通り笑いかける。
「……チッ」
兄の隣の男はわざとらしく舌打ちをし、私を睨む。
まるで、良いところで邪魔しやがって、と言うような視線。
若干イラッとした私は、兄を無視して階段を登ろうとする。
しかし、次の男の言葉で足を止めて振り返った。
「ただいまも言えねぇのか」
「……は?」
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