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長机を2つとパイプ椅子を六脚並べた。
「美味い!やっぱり女の手料理ってのは良いな」
「…三神先輩って何才なんすか?」
「何でその質問になるんだよ?」
「いえ…特に深い意味は」
「君の発言があまりにオヤジくさかったからでしょうね」
―「ね」の所、俺見て言わないで下さい…
「ちょっと一夜!全然野菜食べてないじゃない」
愛乎が俺の紙皿にレタスやトマトを乗せた。
「…」
俺はトマトが嫌いなのだ。
しかし逆らうと面倒なので、黙って口に運ぶ。
「レオたんも」
睦月は三神先輩を何故かそう呼ぶ。
違和感はあるものの、誰も言及しない。
「睦月、俺は野菜を食わなくても死なない」
そう言って、三神先輩は俺の皿にトマトを…
何度も言うが、俺はトマトが…以下同文。
何だこのくだり。
「先生、何か新ネタないの?」
愛乎が親父に言う。
「うん。今日のネタの前に一つ話しとこうかな」
クレバ先生は涼しげにお茶を飲んでいる。
「戦前からあったとある製薬会社が、奇妙な実験をしていた」
「お、あれか…」
三神先輩が、愉快そうに頷いた。
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