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「あ、はい」
「甘くて美味しい~!」
「良かった……」
「ほら、唯ちゃんも ? あ~ん?」
「えぇっ・・・!?
恥ずかしいので自分でっ、」
「だーめ、ほら、目、瞑って?」
「な、なにする気ですか!?」
「ほらクッキー美味しいわよ?」
む、なかなか警戒が強い…
どうする。このままだと
押し倒しそうで怖い…
もうクッキーよりも唯ちゃんを食べたくてうずうずしてきちゃった
「ほらほら、早く目、瞑って?」
自分で全力の笑顔
(という名の武器)を作る。
「うぅ……分かりましたよっ」
そして顔を真っ赤にしながら
遂に瞳を閉じた唯ちゃん
目指すは薄っすらピンクの
柔らかそうな唇。
ひとつクッキーを手に取って、
小さく咥える。
そして顔を近づけて行って……
ちゅ…
そんな擬音が
聞こえたような気がした。
「な、なななななっ!
先輩、、、!」
「美味しいでしょ?甘酸っぱくて ?
それとも…嫌だった?」
「い!嫌じゃないですけど!
その……何というか……
やるなら…ちゃんと……やって
下さいよ……」
「ぇ……いいの…?」
「い、いえ!何でもありません!
忘れて下さい」
「…………」
ぽかーんとだらしなく口を
開けている私と、
顔を真っ赤にして俯く唯ちゃん。
もう……無理………
「どう思われても構わないわっ」
「…先輩っ・・・?」
飛びつき、優しく包み込む様に
抱き締めた。
「好き……大好き…唯ちゃん」
「うぇ……?せんぱい・・・?
私も好きですよ・・・?」
穢れのない純粋そうな目を
丸くして首を傾げる唯ちゃん
どこまで可愛いの…
でも…その天然さに
ちょっと苛つく
「あ、そうだ!…先輩、
今日どうします…?
明日も仕事ですし帰りますか?
それとも泊まっていきますか?」
「迷惑じゃなかったら
泊めて貰えないかしら…?
いや…充分に迷惑かけているし
無理してでも帰ろうかな…」
「あっ、あの、別に私は
迷惑じゃありませんよ!
いつもお世話になってますし…」
「……それじゃ、お言葉に甘えさせてもらいましょうか…
ごめんね、唯ちゃん」
「い、いえ…気にしないで下さい
…あ!お風呂どうぞ」
「ありがとう……」
寝室からお盆を持って出て行った唯ちゃん。そういえば…
私の告白……スルー ・・・
されちゃったなぁ・・・
"好き"と言ってくれたけど、
私の「好き」と
唯ちゃんの「好き」は
違う気がする
うん、クリスマスに…
頑張ればいいよ…ね…?
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