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女の子「ゆーめー!」
今は朝の6:30。小さく可愛らしい女の子が長い廊下を走っていた。
??「んー、なーにー?」
質素な部屋に寝ている中性的な顔立ちをした人物が、寝ぼけているのだろうか?
間延びした声で返事した。
バンッ!
部屋のドアが勢いよく開く。
芽衣「夢姉!起きて!」
夢「今起きた。 芽衣、おいでー。」
どうやらこの2人は姉妹のようだ。
芽衣「むぅ~~、起~き~て~!」
怒りながらも芽衣は夢が寝ているベットに向かう。
芽衣「うゎっ!?」
布団から手が伸びてきて芽衣を中に引きずり込む。
夢「おはよう。芽衣」
どんな女性でも惚れてしまいそうな笑顔で夢は芽衣に笑いかける。だが忘れてはいけない、芽衣と夢の顔は至近距離にあるという
ことを。
芽衣「う~~」
ぷしゅーという音が出そうなくらい真っ赤な顔の芽衣。これぞ、ミイラとりがミイラになる、だ。
夢「クスクス、すぐ行くから下で待ってて。」
夢はそういうと芽衣をドアの前まで送り、着替え始めた。
夢「よし、準備終わりっと」
ガチャ
夢「おっ?」
ドアを開けると芽衣が目の前に立っていた。
芽衣「あ、あのね、待ってたの!」
照れ臭そうに笑う芽衣に夢は胸きゅんする。この姉妹・・・ブラコンとシスコンだ。しかも重度の。
夢「そっか、えらいね。」
夢はにっこりと笑いながら芽衣の頭を撫で芽衣と手をつなぎ下に下りていった。
「「おはよう」」
下におりると、優しそうな男女が座っていた。
夢「父さん、母さん、おはよう」
芽衣「おはよう」
母「芽衣、また失敗したのね」
ふんわりと笑う母に芽衣は乾いた笑い声を出す。
父「ははは、夢には誰も敵わないだろ」
豪快かつ優しげな父は少し失礼なことを言う。
夢「ふふっ、じゃあ僕は無敵だね」
少しずれている会話に芽衣と母は呆れるも楽しそうに笑う。
これが藍川家の毎朝だ。
夢「行ってきまーす」
父・母・芽衣「行ってらっしゃーい」
今日は新撰組の歴史だよねー。ラッキー♪
信号待ちをしていると、
「ごめんなさい」
ドンッ
夢「え?」
きれいな声に謝られたと思ったら背中を押され車道に出てしまった夢。
キキーッドンッ!!
きゃ~~!わ~~!
周りがざわめく中、夢は意識を手放した。
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