第二章

7/9
前へ
/33ページ
次へ
一番隊全員の顔と名前はとりあえず覚えた。 そうだ!さっき水谷さんが言ってた夜には気をつけてってどういう意味だろう? 後で聞いてみよっと♪ ん?僕が今どこにいるかって? 土方さんに呼ばれたから移動してるところだよ。 屯所って廊下が無駄に長いよねぇ。 夢「藍川です。」 土方「藍川か、入れ」 スーッ 襖を静かに開けて中に入る。 夢「用事って?」 土方さんの前に正座して聞く。 土方「ああ、壬生浪の局長が2人いるのは知ってるか?」 夢「はい、たしか芹沢 鴨さんですよね」 僕が芹沢さんを知っていたことに少し驚いていたけど、すぐにもとの表情に戻った。 土方「ああ。その芹沢さんだがもうすぐ屯所に帰ってくる。あまり近づくなよ」 夢「嫌」 土方「・・・は?」 僕が即答したら口を大きく開けて聞き返してきた。アホ面ww 夢「だーかーらー、嫌です!僕、芹沢さんのこと気になるもん!」 ぷくっと頬を膨らませる。これ癖なんだよねぇ。 土方「藍川、興味本位であいつに近づくな。痛い目にあうぞ!下手したら女だってバレる可能性もある。」 夢「分かってるよ!でも、関わってみたいんだ。」 真剣な顔で訴えかける。 僕、新撰組が好きで色々と本を読み漁ったけど、芹沢さんはいっつも悪い人だったんだ。 でも、良い人なんじゃないかと期待してる。 だって悪い人だと言われてても新撰組だし、金を巻き上げてたのも全部新撰組のためだって言われてるし。
/33ページ

最初のコメントを投稿しよう!

33人が本棚に入れています
本棚に追加