第二章

8/9
前へ
/33ページ
次へ
じーっと土方さんの反応を窺っていると、はぁっと溜め息をつき分かったと言ってくれた。 夢「やったぁ!ありがとう土方さん!大好きぃ!」 満面の笑みで言うと土方さんは顔を真っ赤にした。あははw よし!そうと決まればすぐ行動! 夢「じゃあ、さっそくいって気まーす!」 襖を乱暴に開け閉めしてドタドタと廊下を駆ける。屯所の門まで来ると、昨日の門番さんがいた。 夢「あー!昨日の人!」 大声を出すと、門番さんはこちらを見てびっくりした。 門番「藍川さん?」 夢「うん!昨日はあんまり喋れなくてごめんね。もっとお喋りしたかったけど土方さんがさぁ!」 と、何故か土方さんの愚痴が口からどんどんでる。 それでも門番さんは優しい顔でうんうん、と話を聞いてくれていた。 それから少ししてザッザッザと大人数の足音が聞こえたと思ったら、門番さんが厳しい顔つきになった。 門番「芹沢さん、新見さんお帰りなさい!」 帰ってきた! 夢「お帰りなさい!」 僕も気づいてもらおうと大きな声を出した。 芹沢「ん?見ない顔だな新米か?」 夢「はい!初めまして、芹沢さん。昨日、入隊したばかりの藍川 夢です!」 新見「おいお前!芹沢さんのことを馴れ馴れしく呼ぶな!」 夢「え、じゃあ何てお呼びすればいいんですか?」 新見「それは、芹沢局長とか芹沢様とかにきまってるだろう!」 夢「なるほど、勉強になります!えっと、新見様、芹沢局長!お帰りなさい!」 新見「ふん」 芹沢「ほぅ。新見を黙らせるか、お前面白いな、後で俺の部屋に来い」 いつの間にか傍に来ていた土方さんにそう伝えると芹沢さん達は歩いていってしまった。
/33ページ

最初のコメントを投稿しよう!

33人が本棚に入れています
本棚に追加