50過ぎたｵｯｻﾝが淡々と家族を語る

50過ぎたｵｯｻﾝが淡々と家族について語っていく

そんな俺に転機がきたのは中学生にあがる年の引っ越しだった。
今までいた団地を出て、一軒家へと移る。
問題は家ができるまでの住む場所だった。

全寮制の高校にいた姉は問題なかったが、俺はそうはいかない。
家ができるまで団地にいれば転校しなければならない。
中学のｽﾀｰﾄがそれはあんまりだと、両親の意向もあり家ができるまでの間は引っ越し先にある中学の近くの父の部下のおじさんたちの家に置かせてもらうことになった。

この生活はかなり気をつかう。
学校も知らない顔しかないし、家でもくつろげずただ気まずい。
一日何も言葉を発しない日もあった。
家が一日も早く完成することを願った。

その俺にとっては待ち長い日々も終わり、ようやく家族そろって新居に暮らせるようになってからは気持ちも落ち着き友達もできてきた。