50過ぎたオッサンが淡々と家族について語っていく

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中学ではこれといって何もない。 相変わらず悪さをしては母を怒らせ、泣かせることがありそれは反省している。 高校にあがり、素行の悪さもあがった。 煙草に手をつけたるのは当然のこと、度々友人らと学校を抜けてはパチンコを打ちにいったりやりたい放題だった。 教室でも俺らのグループは勉強の邪魔だと一番後ろにそろって並べられた。 大学受験を控えた頃。 母に胃ガンが発覚した。 末期だった。 すぐさま手術との流れになった。 術後に医者から見せられた摘出した胃や腫瘍やらはごっそりあった。 こんなにも内臓がなくなっても人間は生きているのかとぼんやり思った。 母には胃潰瘍だと父が伝え、隠し通すことになった。 ガンという病名はすごい。 ただその名称だけで人を悲しみのどん底へ追いやる。 この年の大学受験は普段の勉強不足もあり全滅した。
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