Rainy cafe 【to:柳瀬 悠斗】

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「…くそっ…」 俺は苛立ちの為かその箱をゴミ箱へ投げ捨てた… ガッッ 箱は宙を舞いゴミ箱にあたっただけで側に転がった。 それを見つめてるとなんとも言えない気持ちになってくる。 それが虚しさなのか苛立ちなのか、もしくは悲しさなのか…今の俺には分からなかった。 「…」 そんな気持ちを抱えたまま散らばっている服を無造作に取り、着替えた。 携帯と財布を手に取り、掛けてあったピーコートを着る。するとあの箱が 視界に入ってしまった。 俺は見ないように顔を背け玄関へ向かった。 玄関にある全身鏡に写る姿は、とても28才の男に見えなかった…
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