Rainy cafe 【to:柳瀬 悠斗】

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ガチャッ… ドアを開けると外は昼間と言うのに真っ暗だった。 雨のせいで更に気温が下がってるからか、寒さのあまり部屋に戻ることを考えてしまう。 ガチャッ 俺はドアを閉めた。 こんな日に外出なんて嫌になるが、どうしても部屋にいると息が詰まってしまいそうだったから… (なんで雨が降るかな…) 少し不愉快な気持ちで傘を挿す。 そのまま階段を下りようとすると隣の部屋のドアが開いた。 「こんにちは」 高校生の男の子だった。 学ランに身を包んで、スポーツバックを肩に掛けている。 「こんにちは」 業務化されたような形で挨拶を交わす。 あの男の子の名前すら思い出せない…本当にその程度の人付き合いだった。
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