ようこそ僕らのパーティー会場へ!

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「いらっしゃいませー」 「…声が小さい」 「……いらっしゃいませー!」 「もっと!」 「…らっしゃっせぇーーー!!」 「うるせぇぇぇぇぇ!」 朝から響く声。 つかうるせぇってなんだよ! 言ったのお前だろ! いつかぜってぇ殴る…とか毎朝思いながら迎え入れる練習。 いや、練習いるのかこれ?と思って聞いてみたら、『練習しなきゃかむだろ?』と返された。 かまねぇよ、むしろそういうお前、前かんだろ… 「まぁ時間だし、この辺だな。」 「しつもーん」 「なんだ?」 「こんなおんぼろ会場に誰か来るんですかー?」 「来る、来るぞ?絶世の美女とか、女神とか…」 「へー」 軽く棒読みで返す。 てか絶世の美女とか女神とかって全部女じゃねえか! 「聞いてたか?てか聞けよルイ!」 「聞いてるっつの!美女と女神だろ!?」 「違う、絶世の美女だ!!」 「どーでもいいっつの!」 申し遅れた、俺は真城琉衣(マシロ ルイ)。 ぶっちゃけ普通に働いてたんだがいつの間にかここで働いてた、あら不思議!なぁんて状態だ。 ちなみにここはパーティー会場。 馬鹿みたいにぼろいのにパーティー会場。 俺がここで働きはじめてまだ間もないからわからないが、少なくとも俺が見た限りでは来た人がいない。 なのに俺のような役柄の人間を雇った。 正直わけがわからん。
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