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「あ-、そういや俺お呼ばれしてたんだ」
「は?誰に?」
「経科長。行かなきゃな-」
「…ふ-ん、てら-」
「適当だな-…、まぁまた昼な。」
そういって俺を置いて行ってしまったウィアル。
まぁ会場内の道とかはそれなりに覚えてるから問題はないのだが。
…まぁ問題があると言えば一つ。
「あ-っ、いたいたルイさぁぁぁぁぁぁぁんっ!!!」
その声にギクっとし、あぁまたかよと思いながら無視に挑戦。…成功する確率は低いが。
この時間、この廊下はほとんど人が通らない。ウィアルと俺が通っていたのはウィアルの部屋に行くためだ。
あんなわけのわからん練習の後、ウィアルの部屋に行って休み、そのあとに食堂に行って適当にお茶を飲んで軽くなんか食べて過ごすのが日課。
まぁすでにウィアルが経科長に呼ばれていなくなったので無くなってしまった予定なのだが。
さて、そんなことより成功率の低い無視は成功するだろうか
「あれー?ルイさ-ん、真城琉衣さーん!暗科で日本出身で6月7日生まれで血液型がAB型RH-でにんじんが食べれなくて炭酸飲料が大好きで彼女が欲しくて若干探してて日本の裏社会で活躍してて今日のパンツの柄が水玉なルイさーん!」
「まてまてまてまてぇっ!!てめぇなんでにんじん嫌いなの知ってやがるっ!!」
せっかく隠してたのに!
食堂いってもにんじんはアレルギーなんで抜いて下さいって言ってかわしてたのに!
隠してた理由?恥ずかしいからに決まってるだろ!
あああ台無しだ、でかい声でいいやがって…!
…まぁ誰も聞いて無かったと信じよう。
「んで、何のようだスクナ」
「ルイさんいじりに来た☆」
「帰れ」
「やっだぁー♪」
こんなテンションでくっついてくるスクナ。
まぁ確かに可愛い。
だが忘れてはいけない、こいつは男だ。
最初にあったときは本気で女かと思った。なんつうか中性的なんだよな……、この性別詐欺者め
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