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「スクナ!」
「ん-…なぁに-…」
入ったとたんに大声で叫び、返事は帰ってきた。
…が、え?ホントにスクナか?と言いたくなるほどテンションが低かった。
「え…あ、寝起き?」
「うん……だからなぁに…」
「あ、えっとだな…」
さすがに寝起きのやつの近くで、それも今にも二度寝しそうなやつの目前では騒がしくはできない。なので俺は簡単に用件をスクナに述べると、
「お嬢……うん。Ⅲの27番目の資料持ってって………あ、L列の………」
そういうと力尽きたようにぱたりと寝てしまったスクナ。
…昨日昼間、あんなことしてる暇あったなら仕事片付けときゃ良かったじゃねぇか…と思いながらスクナに言われた番列の棚を調べる。
そこにはご丁寧に“お嬢”専門の敵対関係の詳細情報があった。
「うっわ、長ぇ…多い…」
はぁとため息をつき、夕方までに覚えなければならないそれを覚えにかかった。
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