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「おじいさま、みんなが」
祠の中には一人の少女と老人の姿があった
少女は目の前の老人に泣きすがっている
「神楽お前だけでも逃げるんだ」
「私だけ逃げるなんてできません。私も一緒に」
神楽と呼ばれた少女は老人のもとから離れようとしない
それどころか神楽の瞳は死を受け入れようとさえしていた
「このままだと一族の血が途切れるんだ」
「だったらおじいさまも一緒に」
「わしは年だ。一緒に行っても足手まといになるだけだ」
「でも・・・」
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