【壱】陰陽師

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どうやら俺は九尾の狐を抱えているから犯罪者呼ばわりされているらしい。 ………ちょっと待て。 「なんでお前はコイツが見える?」 そう。 あの[なんちゃって電波少女]はこの狐が見えるらしい。 なんちゃってを付けた理由? 俺にも見えるからだ! 「修行の成果です! とりあえず逮捕されなさい!」 修行せずに見える俺は一体なんなんだ? とりあえず逮捕される訳にはいかないので狐を置いて、竹刀を構える。 俺のこの構えは自分で言うのもおかしいが変だ。 肩に峰を乗せ、重心を前に置き、右手で柄を握り、左手を添える。 左足を前に出し、右足に力を入れる。 「なんですか?その構え…」 少女が警戒するが関係ない。 俺のこの技はここから距離を詰める。 大体10m程度なら問題ない。 少女との距離もその位。 「[風迅]」 俺は地面を蹴る。
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