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運命の人というのは、いつ、どこで、どんな形で知り合うのか。
予め分かっていたら、こんなにも右往左往した経験をしなくてもいいんじゃないかと思う。
つい先週、親友の真哉の結婚式に呼ばれた。
真哉とは小学生の頃からの腐れ縁で、社会人になってからも頻繁に連絡をとっていた。
結構、女の子遊びが激しかった真哉が、一年程前に突然「結婚する」と言い出した時は、正直、冗談か気の迷いだと思っていた。
一、二度、奥さんと会ったことがあったが、今までの真哉の好みとは真逆のタイプの女性だった。
落ち着いた雰囲気で、にこやかな笑顔を振り撒く人。
物凄い美人ではなかったが、真哉を愛し、信頼していることがじんわりと伝わってきた。
思わず俺は、彼女に「真哉をよろしくお願いします」と頭を下げていた。
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