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30分ぐらい経っただろうか?来客用の布団を居間にひき女の子が出てくるのを待つ。
「…何が起きてるんだ?」
自問自答を繰り返す。
「なんとなく見た事のあるような気がしないでもないが…間違いなく知っている人ではないよな…誰だ…目的は…」
知恵熱が出てきた。
「まさか…夜這い!!」
「バカじゃないの!!あんた!!」
思わず出た言葉を聞かれ罵倒された怒りより恥ずかしさが俺を支配した。
風呂あがりの女の子は、先ほどの威圧感ではなく明らかに残念な視線で俺を見下ろす。
「それより一体君は誰なんだ?」
誤魔化すようになってしまったが、もっとも重要な質問を投げ掛ける。
「そんなの明日よ、明日!」
いや、そんなのって!?すごく重要な事なんだけど‥‥
「いや、でも‥‥」
「…私疲れてるって言ったよね!?もう寝るから!!はい、おやすみ!!」
「…はい」
どうやらこの威圧感には逆らう事が出来ないらしい…疑問を解決するより、この威圧感から逃げる事を選択した。
「…おやすみなさい」
明らかな負け犬は、腑に落ちないまま自分の部屋に戻る。
「…誰なんだよ~!!」
負け犬の遠吠えが部屋に響いた。
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