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入院
チャンチュン
「…」
カーテンから差し込む太陽の光。
たくさん寝たのに寝た気がしない。
「ハァ………」
「8ヶ月」
それしか生きれない。
テレビドラマで「後9ヶ月の命」とか聞くと、「長いじゃん!」とか言ってたけど………短すぎる。
なってからわかる私って最低だ。
「ふぇ~…」
私の頬に涙がつたった。
まだしたいこと沢山ある。
ジャニーズのコンサートにも行きたいし、彼氏つくりたいし、結婚したいし、赤ちゃんだってつくりたい…………。
「死ぬなんて…やだ……」
枕がぬれるほど泣いていると、ドアが開いた。
「おはようございまーす。朝食ですよー」
「あ……」
急いで涙をふいておきあがった。
「どうしたの?」
「あくび……しただけです……」
「そっか。あ、私あなたの担当になった看護婦の沖野 ハル。よろしく★ 」
「……(ペコ」
ハルさんは机の上に朝食をおくと、私の点滴の袋を確認した。
「よし。朝食全部たべてね?」
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