泡になる人魚の伝説

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オレンジの果実を思わす髪に深い緑のバンダナ。 そしてやたら露出の高い服(人の事は言えないけど)を着た長身の人懐っこそうな雰囲気を漂わす。 彼は、 「げっ、サァラブ」 「げっ、て何よ。 げっ、て」 王様直属の諜報員サァラブ。 軽い言動の裏腹、笑顔で人を殺す奴だ。 ……という噂だ。 「んで? シャオは何をしてるのかな?」 「ち、ちょっと散歩に」 「道に迷ってたぞコイツ」 「あっ、何で言うんだよ?!」 恥ずかしいから黙っていようと思ったのに! 「ふぅん……迷ったんだ~」 「ち、違う! 寄り道してただけだ!」 「あんな路地裏でか?」 ルカ君お願いだから空気を呼んで! 空気を読んでフォローとか誤魔化しをして! 「路地裏に寄り道って一体何をしてたのかな?」 「別に何もしてないッ!!」 「ああ、ゴロツキに絡まれたぐらいだな」 ルカ君! ひょっとして敢えて空気を読んでないの?! まさかのS疑惑浮上なの?! こうして二人のからかいと冷やかしによって弄られながらシャオは宮殿へと着いたのであった。
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