一番最初で最後のキミへ

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気付いたら此処に僕はいた。 四つの季節に四人の王が支配する世界に。 「────」 試しに声を出してみるがまだ言葉は音にならなかった。 まぁ、そのうち出る様になるだろう。 楽観的な考えをする僕は次に此処が何処かを考える。 「………?」 冷たい、白い、さくりとする、絨毯? 「…………」 違う“雪”というモノだ。 暫く手で雪の感触を確かめていたが、僕が雪を掴んでも決して溶ける事は無い。 「…………」 少し、かなしい? かなしい、が何かは知らないけど。 とりあえず此処は“冬の国”。 極寒の永久凍土の国。 じゃないかな多分。 「…………」 寒い、熱い国にも行ってみようかな。 足下に赤い魔方陣が現れ景色が光に包まれていく。 これから何が起きるのかな? 楽しみと愉しみに胸を躍らせながらその場を後にした。
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