泡になる人魚の伝説

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暫く子供の消えた方を見ていたシャオはそろそろ宮殿に帰ろうかなと足を進めようとしてある事に気付く、 「あれ? どうやって来たっけ?」 帰り道が分からない事に。 数分後。 「うぅ……ここどこだよ……」 数分後。 「宮殿見えるのに……」 数分後。 「ふぇ……帰れない……」 数分後。 「……あつい……」 シャオは完全に道に迷っていた。 そして水不足に陥り顔が赤く上気している。 更に既に涙目で泣きそうだった。 (意地はらなかったら良かった……) ションボリしながらとぼとぼと宮殿に向かって歩く。 普段ならばサァラブという王様直属の諜報員の彼が見計らった様に迎えに来てくれるのだが、 (仕事でいないし……) 長期任務に着いて暫く夏の国から離れているのだ。 そろそろ帰ってくるらしいが……。 (待ちきれないで外に出ちゃったんだよな……) 元々シャオは陸の上で生活する彼等の日常が気になって仕方がなかった。 そして王様が脱そ……街に視察に出たので自分も街に来たのだが、 (迷子、って言うんだよな……) 自業自得である。
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